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『OL辞めて選挙に出ました』 [本・マンガ・電子書籍]

最近華道ネタばかりでしたが、久しぶりにマンガのご紹介です。
ちまたでは衆議院議員選挙が始まって選挙カーがかまびすしいですね。

今回ご紹介するのは区議会議員に立候補した著者の体験を綴った作品です。
一般人(有権者)にはわからない候補者のいろんな苦労を知ることができてなかなか興味深いです。

senkyo01.jpg
著:えびさわけいこ 画:はな
『OL辞めて選挙に出ました』


たとえば、自分のイメージカラーがほかの候補者とかぶると変更させられたり…。

senkyo02.png

ポスターをはるにしても、「縄張り」争いみたいなことがあったり…。

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そのほかにも「朝立ち」「空中戦」「カラス」「桃太郎」といった業界用語や、立候補に必要な費用にもふれられていたりして、なかなか面白いです。

区議会議員と国会議員の選挙では異なる部分も多々あると思いますが、本作品を読んだあとは今回の選挙の候補者を見る目が少し変わるかもしれません。

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2014年上半期マンガベスト3(1位) [本・マンガ・電子書籍]

いよいよ管理人が2014年上半期に読んだマンガベスト3の第1位(!)、志村貴子『青い花』のご紹介です。

お話の舞台は鎌倉、女子校に通う女の子二人の恋愛物語です。

平たく言えば、いわゆる「百合」マンガですけれども(汗)、本作品は「人を好きになるってどういうこと?」がテーマでしょうか。

2014-07-21_SweetBlueFlower01.jpg
志村貴子
青い花
太田出版

主人公は「あーちゃん」こと奥平あきらと、「ふみちゃん」こと万城目ふみですが、作品のスタイルとしては群像劇タイプといえるでしょう。

脇役にもいろいろと過去の出来事や恋愛模様が描かれていて、それらが絶妙に主人公の二人に影響してきます。

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あーちゃん(左)と、ふみちゃん(右)。幼馴染みですが子どものころ父親の転勤でふみちゃんが引っ越し、離ればなれに。高校生になって二人は再会します。

作品冒頭では、ふみちゃんは親戚の千津とすでに「秘密の関係」だったのですが、千津はとっとと男性と結婚してしまいます。(←ひどいw)

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ふみちゃんをそっち側の世界にひきこんだのは親戚の千津だったのですが、千津にとっては結婚相手が見つかるまでの「遊び」だったのかもしれません。

千津にふられ傷心のふみちゃんですが、人生の時の流れは止まりません。

再会したあーちゃんとふみちゃんの子どものころと同じ生活が始まります。
ただしあーちゃんは藤が谷女学院高等部、ふみちゃんは松岡女子高等学校と通う高校が違いますが、どちらも女子校です。

そんな折り、ふみちゃんの前にボーイッシュなカッコいい先輩が現れます。杉本先輩です。

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松岡女子でモテモテの杉本先輩。その先輩に「好き」と言われてしまうふみちゃん。

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今度は杉本先輩とつきあうふみちゃん。いますねー、こういう流されやすく惚れっぽい人。ピュアなんだけど。

ふみちゃんは、あーちゃんにはもちろん誰にも内緒で杉本先輩とつきあい始めますが、あーちゃんのことも大好きです。

杉本先輩とあーちゃんの間で悩み苦しむふみちゃんですが、とある出来事がキッカケであーちゃんだけにはカミングアウトしてしまいます。

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幼馴染みで大の仲良しと思っていたふみちゃんから衝撃の告白をされ、呆然とするあーちゃんですが、ここから「幼馴染みの友達」だった二人の関係に変化が起き始めます。

冒頭で本作品は「人を好きになるってどういうこと?」がテーマでしょうか、と述べましたが古代のギリシャでは愛を表す言葉が4つあったそうです。

エロース (性 愛) 肉体の愛
ストルゲー(家族愛) 親族愛。血縁関係の愛
フィリア (隣人愛) 互いへの敬意に基づく愛。友人など
アガペー (真の愛) 見返りを期待しない愛。神の愛。

家族愛のストルゲーはともかく、エロース、フィリア、アガペーは明確に区分するのがむずかしいですが、本作品で主に扱われている愛はきっとフィリア(隣人愛)ですよね。
ま、作中にエロースがないわけではないのですが、あくまでメインは隣人愛のフィリアです。

管理人は今回初めて百合マンガを読んだのですが、同性どうしの愛を題材にすることでエロースの要素を極力排除して、フィリアを際立たせているところが上手いなあと感じました。

愛(人を好きになること)について考えさせられる作品でした。おすすめ!


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2014年上半期マンガベスト3(2位) [本・マンガ・電子書籍]

2014年上半期ベストマンガ3(2位)として今回ご紹介するのは、大今良時の『聲の形』です。
もともとは少年マガジンに読み切りとして掲載された作品だそうですが、大反響だったため連載が決定したという作品です。

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大今 良時(おおいま よしとき)
聲の形(こえのかたち)
講談社コミックス マガジン


単行本の第1話は主人公の小学生時代から始まります。

主人公の石田将也(小6)は大の退屈嫌いで橋から川に飛び込んだりして度胸試しに興じる毎日です。

しかし進学を意識し始めた友人達の中で無茶な遊びを続ける将太はやや浮いた存在になり始めます。

そんな矢先、西宮硝子(ヒロイン)が転校してきます。硝子は聴覚障害者でした。

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転校生の西宮硝子は耳が聞こえません。コミュニケーションはノートを使った筆談。

将也は単純に悪意はなく面白半分で硝子をからかいますが、やがて級友も加わった残酷な硝子いじめに発展していきます。


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耳の聞こえない硝子は歌がうまく歌えません。“足手まとい”の硝子を級友たちもいじめ始めます。

結局、硝子いじめは読者が予想もしない方へ向かっていくのですが…。
1巻ではプロローグの小学生時代のあと、高校生になった主人公(将也)とヒロイン(硝子)が再会します。


かつていじめていた側、いじめられていた側の二人の関係が少しずつ修復されていくストーリーもなかなか面白いのですが、本作品では興味深い漫画表現がいろいろとでてきます。
以前にも当ブログでご紹介しましたが、その後新たに気づいたことも追加してまた書きます。

まずは顔のバツ印。
主人公が「嫌い/関わりあいになりたくない」と思っている人物には顔にバツが付きます。

2014-07-16koe04.jpg
顔のバツ印は実写のドラマや映画ではできない漫画ならではの大胆な表現です。

上のコマでは主人公が4人の女子を嫌っていることを「独白」で表現していますが、顔が見えないようにバツ印をつけることで、さらに嫌悪感を強調したり彼女たちに関心が無いことを表現しています。


次に文字だけのコマ。
通常、漫画の登場人物の会話は吹き出しによって表現されるわけですが、本作品はヒロインが聾唖ということもあって声による会話(=吹き出しの会話)ができません。

そんな制限のなか、最初に出てきた表現がこちら。

2014-07-16koe05.jpg
やっと硝子と再会できた将也。筆談用のノートが無いため硝子は指を使います。

ヒロインが主人公の手のひらに指で文字を書いているのですが、それを真っ黒な背景にかすれた白い文字で表現しています。

黒という背景色は「時間の経過』や主人公が手のひらに集中していることが伝わってきます。

また、文字のかすれ具合は主人公の「触覚」を表しているのではないでしょうか。ヒロインの指がほんのわずかに触れている感じが伝わってきます。


次に吹き出し無しのセリフ。
通常の漫画では登場人物の「独白」や、人物どうしのアイコンタクトのシーンなどで使われますが、手話の表現として使っても全く違和感ないですね。

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少しずつ打ち解ける主人公とヒロインですが、ヒロインの母親が反対します。


最後は手話を1コマに“まとめちゃう”表現です。
いくつかの手話の動作を1コマにまとめることでスピード感が出ています。

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母親の次は妹が主人公とヒロインの邪魔をします。

スピード感によってヒロインの感情(怒り)が表現されています。人間って、怒ると「早口」になりますよね。


この後、小学生時代のいじめに加わっていた人物が再会という形で徐々に登場してきます。

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美人(?)ながら強烈な悪役&かき回し役の植野。ですが、彼女には彼女なりの信念があります。

たぶん本作品における主人公の“最終目的”は小学生時代の級友たち全てと和解して仲良くなることだと思うのです。

現実の世界で例えるならば「戦争の無い平和な世界の実現」というところでしょうか。

しかし現実の世界ではいろんな立場や考えがあって、戦争まで行かずとも人々が対立することはザラですよね。

この作品でも同様に登場人物はそれぞれに事情や信念があって対立しています。そういう意味では登場人物たちはこの世界にあるいろんな主義・主張の象徴といえるかもしれません。

はたして主人公とヒロインの愛は成就するのか、二人の愛が周囲の確執まで解きほぐすのか、目が離せません。おすすめ。

こちらから第1話が試し読みできます。
講談社コミックプラス 聲の形 作品ページ


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2014年上半期マンガベスト3(3位) [本・マンガ・電子書籍]

七夕も終わって、早くも7月の2週目になりましたね。
2014年が半分終わってしまったんですよ! 月日が経つのは早いな。orz

そんなわけで、管理人が今年の上半期に読んだマンガの中で、特に印象深かった作品「ベスト3」をご紹介したいと思います。

では、さっそく今回は第3位のご紹介です。


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杉田 圭 『超訳百人一首 うた恋い。』
メディアファクトリー

本書は千年以上前の「意志伝達手段」である三十一文字に込められた恋人たちの喜怒哀楽を、大胆に現代の「ことば」に訳した作品です。

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登場人物は藤原定家や在原業平など。
教科書でおなじみの面々ですが名前しか知らない人たちですよね。

本書ではそんな人々の恋にまつわる六編の「和歌物語」が収録されていますが、ちょっとだけご紹介します。

「和歌物語 一」は在原業平(ありわらのなりひら)と藤原高子(ふじわらのたかいこ)の秘めた恋の物語です。

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今でいうイケメンの業平。お相手の高子はいずれ天皇の妃になる身分でした。


かつては恋仲であった二人ですが、高子の入内(天皇との結婚)によって二人の仲は裂かれてしまいました。

時が流れ、久しぶりに高子と再会した業平は周囲の女官にわからぬよう二人の思い出を散りばめた三十一文字を詠みます。

ちはやぶる 神代(かみよ)も聞かず 竜田川
からくれないに 水くくるとは

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逢瀬の時の会話を歌に散りばめる業平。歌の本当の意味が分かるのは高子だけです。


字義どおりには景色の美しさを詠んだ歌です。
違う身分になってしまった二人は、もう一緒に過ごすことはできませんし、過ごすつもりもないようです。
とはいえ相手に対する気持ちが色あせたわけでもないようで、「昔はいろいろ楽しかったね」的な大人の恋愛の雰囲気がビシバシ伝わってきます。



「和歌物語 五」は三条天皇の第1皇女である当子内親王(まさこないしんのう)と、藤原道雅(ふじわらのみちまさ)の恋の物語。

二人はお互い心を寄せ合う仲ですが、天皇の娘である当子に対して、道雅の身分が全く釣り合いませんw
道雅は出世して必ず迎えに来ると約束するのですが、はたして結末は…。

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数年ぶりに京に帰ってきた当子は道雅との再会に大喜び。


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両思いの二人ですが、天皇の娘と臣下の結婚など当時のしきたりではありえないことです。

今はただ 思ひたえなむ とばかりを
人づてならで いふよしもがな

現代語訳は結末がわかっちゃうので割愛です(笑)



なお、本書の巻末には100首の「超訳」が掲載されています。
そちらからもちょっとご紹介しましょう。

18番
夢の中なら
会っても誰にもわからないのに
あなたは夢にも出てきてくれない
そんなに人目が気になるの?

住の江の 岸による波 よるさへや
夢のかよひ路 人めよくらむ(藤原敏行朝臣)


30番
君と別れた朝
やけに冷たく見える白い月が空にあった
今も明け方の時間は
君を思い出してせつないよ

ありあけの つれなく見えし 別れより
あかつきばかり うきものはなし(壬生忠岑)


35番
この花のいい匂いは昔と変わらないね
でも人の心は変わるから
あなたの心は変わってしまったかな?

人はいさ 心も知らず ふるさとは
花ぞ昔の 香ににほひける(紀貫之)


本書は基本的にウルウルきちゃう話がセレクトされているのですが、どの「和歌物語」にも共通しているのは現代を生きる私たちでも共感できる当時の恋愛模様と心情です。
平たく言うと、好きな人への想いって今も昔も変わらないんですね。
古典に対する認識が変わる1冊だと思います。おすすめ!




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下山事件 最後の証言 完全版 [本・マンガ・電子書籍]

今回ご紹介するのは、「三億円事件」と並ぶ戦後最大の“未解決”事件に焦点をあてた柴田哲孝 著『下山事件 最後の証言 完全版』です。

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柴田哲孝 著『下山事件 最後の証言 完全版』 祥伝社文庫

ご存知の方も多いと思いますが、下山事件とは戦後間もない昭和24年(1949年)7月5日の朝、出勤途中の国鉄総裁下山定則が日本橋三越に立ち寄ったまま行方不明となり、翌7月6日、国鉄常磐線の線路で轢断死体となって発見された事件です。

死因が自殺なのか、他殺なのか、マスコミ、法医学界、警察内部で大激論が交わされるなか、捜査本部はわずか1ヶ月後に「自殺」と断定して幕引きしてしまったためGHQによる「暗殺説」まで当時はささやかれたようです。

ミステリアスな事件ゆえ類書が多いなか、本書の特筆すべき点は、執筆のキッカケです。
ノンフィクション作家である著者が、祖父の23回忌に集まった親戚から、
「祖父が下山事件の実行犯だったかもしれない」
と告白されたことから本書の取材が始まりました。

なんという偶然!
もし、この話を聴いたのが文筆業の人間ではなかったなら、下山事件の謎は永遠に歴史の闇に葬られたままだったかもしれませんね。

ご参考までに以下、目次ページです。(クリックで拡大)

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管理人は数年前、偶然本屋で買って夢中で読んでしまったのですが、見てはいけない人間の欲望の闇をのぞいてしまったような不気味さと、長年わからなかった謎が解けた爽快感が入り交じった不思議な読後感でした。





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『美味しんぼ』は風評被害を招く? [本・マンガ・電子書籍]

今週(4月28日)発売のビッグコミックスピリッツ22・23合併号に掲載された『美味しんぼ』が物議をかもしていますね。
曰く、作中での「福島に行ってきた山岡さんや海原雄山の原因不明の鼻血が止まらない」という描写が不安をあおったり、風評被害を招くと。

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ビッグコミックスピリッツ22-23合併号(毎週月曜発売)

ツイートやネットニュースで引用されている記事はこちら↓
ねとらぼ:「美味しんぼ」に「風評被害を招く」と批判 スピリッツ編集部がコメント


実は管理人は毎週、スピリッツを買って読んでいるんですが、その立場からちょっと書いてみたいと思います。

22・23合併号の『美味しんぼ』では福島第一原発の現状を紹介しているのですが、その“後日談”が問題となっています。
その箇所とは…

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(22)p. 211

福島に取材に行った山岡さんや海原雄山に原因不明の鼻血がでたり、疲れやすくなったというセリフが。
それを受けて元双葉町長の井戸川克隆さんが「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と発言します。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(22)p. 212

確かに放射線の影響を暗ににおわせるようなセリフなので「けしからん!」という気持ちもわかります。

とはいえ、前のページでは、
病院を訪れた山岡夫妻に対して医師が「福島の放射線とこの鼻血とは関連づける医学的知見がありません」と発言し、山岡さん自身も「うっかり関連づけたら大変ですよね」と言っています。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(22)p. 209

個人的には、最終判断は読者に委ねられているし、この内容で不安になったり福島産の産物を避けるようになる人がいるかなあという気がします。



さてさて風評被害についてですが、実は先週号の『美味しんぼ』第604話 福島の真実(21)では、まさにその風評被害について取り上げられています。

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ビッグコミックスピリッツ21号

福島の真実(21)では、伊達市での米の試験栽培の結果が取り上げられています。
そこで分かったのは、900万袋の米の検査で100ベクレルを超えたのは53袋だけ。全体の0・006%だったという事実。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(21)p. 267

続いて作中では4ページ以上を割いてケイ酸カリウムとゼオライトによる水田のセシウム低減対策について取り上げられています。

また、風評被害についても触れられていて、消費者側の不安も代弁していますし、生産者側もそれを承知していることがわかります。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(21)p. 274

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(21)p. 275



さらに先々週のビッグコミックスピリッツ20号の『美味しんぼ』第604話 福島の真実(20)では、漁業・仮設住宅・米の全袋検査の現状が取り上げられています。

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ビッグコミックスピリッツ20号

漁業(相馬原釜漁港)については、10ベクレル以下でないと消費者が買ってくれないため漁業再開の見通しは立っていないそうです。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(20)p. 114

仮設住宅の避難生活が3年たっても続いていることも重い事実ですね。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(20)p. 119

二本松市における米の全袋検査についても詳しく取り上げられています。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(20)p. 127

検査体制や米の数値の低さについては安心できましたが、作中ではさらに米を作る土壌(田んぼ)の危険性や農家の不安にまで話しはおよびます。

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(20)p. 129

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『美味しんぼ』第604話 福島の真実(20)p. 129

管理人も農産物の数値ばかりに注目していて、田んぼで働く人の不安までは考えていませんでしたね。


問題となった今週号と、前号・前々号とご紹介してきましたが、ここしばらくの『美味しんぼ』はどちらかと言うと放射性物質の土地や食文化への影響や、“風評被害”で苦しむ生産者側の立場が取り上げられています。

毎週読んでいる立場としては、「風評被害を招く」と批判している方々は今週号だけしか見ていないのではないか、あるいは伝聞だけで批判しているのではないか、と感じています。

また、鼻血や倦怠感うんぬんの件は、放射線の影響であると断定しているわけではなく、結論は次回に持ち越しになっているので今の段階で批判するのは早すぎる気もします。
心理的なストレスが原因なのでは? というのが個人的な見解ですが。





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目玉焼きの黄身 いつつぶす? [本・マンガ・電子書籍]

自分では「普通」だと思っていた食べ方が、友人・知人と会食したときに「普通」じゃなかったと気づいた経験ってありませんか?
今回はそんな経験を題材にした作品です。

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おおひなたごう『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』
ビームコミックス/株式会社エンターブレイン


第1話:目玉焼きの黄身 いつつぶす?
まずは代表的な朝食メニューの目玉焼きから。調味料は何を使う?という軽いジャブをいれてから本題に入るという流れです。

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調味料は塩、コショウ、醤油、ソース、ケチャップなど人それぞれ。

主人公は最初に黄身をつぶして味付けは醤油。白身や他のおかずに黄身を絡めていただくという食べ方。
対してヒロインは醤油をかけ白身だけ先に全部食べてしまい、黄身は最後に一口で、という食べ方。

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確かにこういう食べ方する人、いますね。

そう言えば映画『家族ゲーム』で目玉焼きの黄身は吸って食べるから半熟でなきゃダメだ!みたいなシーンもありましたね。
本書では触れられていませんが、目玉焼きは片面焼きか両面焼きかという争点もありますよね。


第2話:とんかつのキャベツ いつ食べる?
主人公の食べ方は…、
「まずカツを食べ」「口の中にカツが残っているウチに」「キャベツを食べ…」「カツとキャベツが渾然となっているところへ」「飯をぶち込む」という食べ方です。
多分これが一番多数派の食べ方のような気もしますが、なかなかどうして、第2話を読むと世の中にはいろんな食べ方があるようです。

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またもやヒロインは違う食べ方!(笑)

余談ですが、主人公のように口の中で料理を「混ぜる」食べ方するのって日本人だけだとどこかで読んだことがあるような気がしますがどうなんでしょうか。


第3話:カレーのルー どうかける?
第3話はいまや国民食とも呼ばれるカレー。争点は「半がけ」か「全がけ」か? というものです。
食べやすさという視点から全がけが望ましいという結論に至りそうな主人公ですが…、ヒロインのセリフにシビれました。
「『全がけでいい』なんて言ってる人は大事なことを忘れてるわね」
「『カレーは辛い』ってことを!」

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そうか。半がけだと辛さを調節しながら食べられるわけですね。


第4話:ライス どうやって食べる?
洋食のときにフォークの背中にライスを乗せて食べるというアレです。
でも食べにくいですよね。確かにあの食べ方してる人はほとんど見たことないかも。

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第5話:みかんの皮 どうやって剥く?
いろんな剥き方があることが分かりますが最終的には2つに割る方法に落ち着きます。
そう言えば、だいぶ昔にテレビのニュースでミカン農家の人が2つに割る方法で剥いてるのを見たことがありますね。

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初めて見たときはカッコいい剥き方だなあと思いました。


第6話:納豆 ご飯にいつかける?
最初から納豆をご飯に全部かけてしまうと最後まで「納豆ご飯」として食べなければならない。
しかし鮭やタラコなどの他のおかずは白いご飯で食べたい、という主人公のワガママから第6話は始まります。
最終的には海苔を使うという解決策が紹介されています。


第7話:ちらし寿司にワサビ醤油かける?
いや、かけないなあと思ったのですが、管理人がイメージしていたのは家庭用というか、ホームパーティー用のちらし寿司でした。
作中に出てくるのはお寿司屋さんででてくる寿司ネタ満載のちらし寿司ですね。
そういうのはあんまり食べたことが無いのでわからないなあ。
作中では、お寿司屋さんの大将が「食べ易いように食べるのが一番ですよ!どうぞお好きに召し上がってください」って言ってますが、それが一番困るんだよなあ。食べ方が分からないときは。

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第2巻は「ショートケーキの苺を、いつ食べればいいのか?」だそうです。
これも面白そうだなあ。




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聲の形(2) [本・マンガ・電子書籍]

以前にご紹介したヒロインが聴覚障害者の漫画、『聲の形』の2巻を読了しました。

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大今良時『聲の形』(こえのかたち)
週間少年マガジン連載

1巻では主人公の石田とヒロインの西宮は小学生だったのですが、2巻では二人の高校生活が舞台です。

ストーリーもなかなか興味深いのですが、そちらのご紹介はまた別の機会に譲るとして、今回は面白いなあと思う漫画表現がありましたのでご紹介します。

通常、漫画の登場人物の会話は吹き出しによって表現されるわけですが、本作品はヒロインが聾唖ということもあって声による会話(=吹き出しの会話)ができません。

そんな制限のなか、最初に出てきた表現がこちら。

2014-03-12koe2.JPG

ヒロインが主人公の手のひらに指で文字を“書いている”のですが、それを真っ黒な背景にかすれた白い文字で表現しています。
黒という背景色は「時間経過』や主人公が手のひらに集中していることが伝わってきます。
また、文字のかすれ具合は主人公の「触覚」を表しているのではないでしょうか。ヒロインの指がほんのわずかに触れている感じが伝わってきます。


続いては、吹き出し無しのセリフです。

2014-03-12koe3.JPG

吹き出し無しのセリフは、通常の漫画では登場人物の「独白」や、人物どうしのアイコンタクトのシーンなどで使われますが、手話の表現として使っても全く違和感ないですね。さらに上の引用したコマでは文字を大きめにすることでヒロインの「驚き」も表現しています。


最後は手話を1コマに“まとめちゃう”表現です。
いくつかの手話の動作を1コマにまとめることでスピード感が出ています。ちょっと北斗神拳みたいですが。

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個人的には最初にご紹介した白文字の表現には衝撃を受けました。まだまだ新しい漫画表現があるものですね。
本作品には今後も注目していきたいです。

以下のサイトで第1話のためし読みできます。ご興味のある方はどうぞ。
講談社コミックプラス


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酒マンガ12選(2) [本・マンガ・電子書籍]

お酒を扱った漫画ってどんなのがあるんだろうと幾つか読んでみました。
前回に引き続き、今回はカクテル、日本酒、番外編とご紹介していきます。

【カクテル】
前回の記事でも少し触れましたがカクテル漫画は、主人公はお店に居て、そこに悩みを持った客が訪れ、主人公がお酒の豊富な知識を活かして客の悩みを解決、というのが定番の手法です。


BAR レモン・ハート
古谷三敏
双葉社 漫画アクション

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86年から続く息の長い作品です。主人公はバー「レモン・ハート」のマスター。キャラや背景の線もコマ割りも実にシンプルで読みやすい作品ですね。カクテル漫画に分類しちゃいましたが、ビールや蒸留酒など、いろんなお酒が人情ドラマと共に登場します。

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バー「レモン・ハート」には毎夜さまざまなお客さんがやってきます。


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マスターの豊富な知識がお客の悩みを解決します。

アマゾンリンク
BARレモン・ハート (1) (双葉文庫―名作シリーズ)



バーテンダー
原作:城アラキ 漫画:長友健篩
集英社 スーパージャンプ→グランドジャンプ

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主人公は佐々倉溜(26)。欧州のカクテルコンテストにアジア人として初めて優勝し、その味は「神のグラス」と呼ばれています。
本作品も主人公が客の悩みをお酒で鮮やかに解決!というカクテル漫画定番の流れですが、今回読んだカクテル漫画の中でもっともあか抜けた印象で、主人公の「優しさ」も印象的な作品です。
原作者は前回ご紹介したワインの漫画『ソムリエール』と同じ人です。どんだけお酒に詳しいんだ。(笑)

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主人公が驚異的な知識と味覚・嗅覚を持つのは酒漫画共通の要素です。


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お客の悩みをお酒でカッコよく解決してしまうのもこのジャンルのセオリー。


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初めて来たお客を緊張させない会話。主人公の優しさというか、気配りの細やかさが表現されているセリフです。

本作品のヒロインは『神の雫』とポジションが似ていますね。
お酒を勉強中という設定ですが、ヒロインの視点がそのまま読者の視点になることが多いです。
また、お酒の予備知識や、主人公がどんなにすごいかを読者に伝える役割もありますし、女性ということで主人公との恋愛要素という側面もあります。

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バーテンダー 1 (ジャンプ・コミックスデラックス)



BAR来夢来人
池田文春
集英社 ビジネスジャンプ

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本作品はカクテル漫画にオカルト要素を盛り込んだ点がユニークです。
悩みを持つ客がお店に訪れるところまでは他の作品と同じなのですが、謎めいたバー「来夢来人」のバーテンダー、沙羅が作る特製カクテルを飲むと客の願いが叶います。叶うのですが、その結果は…。という流れです。
青年誌掲載作品のためか、各話とも必ずエッチなシーンがあるのが玉にキズです。(笑)

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主人公は謎のバー「来夢来人」のクールなバーテンダー、沙羅。実在のカクテルやレシピも登場しますよ。


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各話とも主人公の特製カクテルはお客の願いを叶えるのですが、その結末は…。ちょっと『笑ゥせぇるすまん』に似てるかも。

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Bar来夢来人 1 (ヤングジャンプコミックス)



【日本酒】
続いて日本酒漫画です。日本酒といえば造り酒屋が舞台の作品が多いですね。そういえばワインやビールは作り手が主人公の漫画は無いような気がします。
さてさて、日本酒といえば有名な作品がありますね。


夏子の酒
尾瀬あきら
講談社 モーニング

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日本酒漫画の金字塔ともいえる作品です。80年代の漫画ですが、これを超える日本酒の漫画はいまだにないんじゃないでしょうか。
主人公は造り酒屋の娘、夏子。亡き兄の遺志を継いで幻の酒米“龍錦”で日本一の酒造りを目指します。

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本作品もやはり主人公の夏子は驚異的な味覚・嗅覚を持っています。

ストーリー開始時点では夏子は米作り、酒造りに関してはド素人です。
これは読者の視点と主人公の視点を重ね合わせているためです。杜氏さんや農家の友人が夏子にいろいろ教えてくれますが、実はこれは読者への説明ですよ。

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東京でコピーライターをしていた夏子は仕事を辞めて故郷新潟へ。


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もちろん酒造りの情報もたっぷり。この作品、取材に何年かかってるんだろう。

本作品は日本酒漫画ですが、最初は幻の酒米を栽培するところから始まります。
そのため後継者不足や農協のシステム、農薬の影響など、日本の農業が抱える問題まで踏み込んだ内容になっていて非常に読み応えのある作品となっています。

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新装版 夏子の酒(1) (講談社漫画文庫)



永遠のはじめ 〜会津酒蔵物語〜
松尾しより
集英社 YOU

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こちらも「幻の米で日本一の酒を作る」という『夏子の酒』と思いっきりカブった設定ですが、時代と場所が違います。
時代は昭和18年。舞台は会津一の造り酒屋「佐倉酒造」です。
主人公は佐倉酒造に嫁いだ小作農の娘、登和(とわ)。小作農の娘が名家に嫁ぐわけですから、トラブル必至ですよね。(笑)

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本作品は造り酒屋が舞台ですが、酒作りより恋愛・人間関係のほうにウェイトが割かれています。


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イケメンで名家の跡取り、佐倉創に愛される主人公の登和は当然、嫉妬の対象になっちゃいます。


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最初のヤマ場は出征。主人公の夫にも軍から召集令状が。主人公は蔵を託されます。

本作品の特徴として、セリフが会津弁バリバリですが雰囲気が出ていていい感じです。
ちなみに作中で主人公が探していた幻の米“京の華”は、巻末解説によると実在のお米だそうです。

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永遠のはじめ〜会津酒蔵物語〜 1 (クイーンズコミックス)




【番外編】
いままでお酒を題材とした漫画を扱ってきましたが、最後にお酒を飲み過ぎちゃった末路の漫画をご紹介します。

失踪日記2 アル中病棟
吾妻ひでお
株式会社イースト・プレス

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本作品は漫画家でもある著者が、自身のアル中病院の入院生活を描いた衝撃的な作品です。
アル中になるとどうなるか、アル中病院での実際の治療の様子などが描かれていて実に興味深く読めました。
(ちなみに前作『失踪日記』は著者が漫画執筆に煮詰まって家庭も仕事も投げ出し、ホームレス生活をしていたときの実録です。こちらも凄まじいです)

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入院前の生活。朝から晩まで飲んでたそうです。朝、二日酔い状態で目覚めて気持ち悪いのでまず一杯、という心理がよく分かりませんが。(笑)


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アル中の幻覚はすごいみたいです。怖くて発狂しそうになるそうです。


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入院生活。こんなのにも慣れちゃうって…。


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アルコールを断ってもすぐには脳が回復しません。


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アル中病院にはいろんな患者がいますが、黒田さんは社会復帰無理そう…。

著者の説明によると、
アルコール依存症は回復はしても完治はしない不治の病。
何十年断酒していようが、一度呑んでしまえば元の木阿弥。
いずれは内臓のどこかあるいは脳を侵され廃人になるか死に至る

だそうです。
アル中の人の言葉だけに重みがありますねー。
気をつけたいものです。

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失踪日記2 アル中病棟


なにやら最後が重〜い漫画のご紹介になってしまいましたが、お酒は節度を守って、楽しく、美味しく飲みましょう。
以上、お酒を扱った漫画12冊のご紹介でした。





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酒マンガ12選(1) [本・マンガ・電子書籍]

今年もあとわずかとなりました。
お酒を飲む機会が増える季節になりましたね。
ふと、お酒が題材の漫画ってどんなのがあるんだろうと思ったのでまとめてみましたよ。
飲み歩き系、ワイン、カクテル、日本酒、番外編と紹介していきますが、今回は飲み歩き系とワインです。

【飲み歩き系】
まずは「飲み歩き」系です。主人公がいろんなお店や場所に出かけていくパターンの漫画です。酒と肴は丁寧に描かれていますが、キャラはいかにも漫画的な、デフォルメされている点が特徴でしょうか。

酒のほそ道
ラズウェル細木
日本文芸社 週刊漫画ゴラク

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主人公は会社員、岩間宗達(29)。まえがきによると、飲んでいるときの「楽しさ」「幸せ感」に焦点をあてた作品。各話6ページ前後+酒と肴のウンチクという構成になっていて肩肘張らずに読めるところが人気の秘密でしょうか。

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とても29歳には見えないおっさんっぽい主人公ですが。

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各話のページ数が少ないのでサラッと読めます。漫画の後には登場した酒や肴の解説ページがあります。

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酒のほそ道 1 (ニチブンコミックス)



ワカコ酒
新久千映
徳間書店 月刊コミックゼノン(不定期連載)

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酒漫画といえば男性サラリーマンが飲み歩くのが定番ですが、本作品は独身OLの村崎ワカコ(26)が主人公という点がユニークです。決めゼリフ(?)の「ぷしゅー」がいい感じ。ワカコが大満足している感じが伝わってきて、こちらも呑みたくなります。

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セリフがほとんど主人公の独白しかないのも特徴。徹底して独り呑みです。


wakako3.jpg
こちらも各話6ページ程度の読み切り。どこから読んでも楽しめます。

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ワカコ酒 1 (ゼノンコミックス)



ホロ酔い酒房
原案:野上ヒロノブ/作画:長尾朋寿
実業之日本社 週刊漫画サンデー(2013年より休刊)

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主人公は会社員、上野大希(30)。基本的に日本酒がよく扱われますがカクテルやシャンパンも登場します。人情ドラマも織り交ぜつつ、さりげなくお酒が紹介されます。飲み歩き系漫画では最も完成度の高い作品かもしれません。

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酒漫画では定番ともいえる肴のレシピや取材記、解説では日本酒の分類方法などがあり完成度は高いです。


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酒器についての解説も。たしかに器によって味が変わりますもんね。

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ホロ酔い酒房 第1巻 (マンサンコミックス)



吉田類の思い出酒場 下町の味編
吉田 類 漫画:井上眞改
少年画報社 2012酒肴人,2011 思い出食堂No.3〜2013 思い出食堂No.10

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テレビ番組『吉田類の酒場放浪記』ってありますよね。アレの漫画版と思ってもらえればまず間違いないです。本作品では10軒のお店が紹介されています。それぞれのお店の成り立ちや、ご主人の生い立ちから始まって名物の酒、肴など濃い情報が掲載されています。

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実在するお店が10軒が紹介されています。


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お店によってはメニューの由来の説明もあります。

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吉田類の思い出酒場 下町の味編 (思い出食堂コミックス)



【ワイン】
続いてワインを扱った漫画をご紹介します。

神の雫
作:亜樹 直 画:オキモト・シュウ
講談社 モーニング

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ワイン漫画では定番中の定番とも言える作品。本作品の特徴はワインを題材としつつ対決要素と謎解き要素を持ち込んだ点です。主人公の父親が残した「神の雫」と呼ばれるワインとは何なのか? この謎を解くために主人公は無敵とも思えるライバルとワインで対決することになります。さらにヒロインを巡って三角関係もあって…、とストーリーを盛り上げる要素てんこ盛りの作品です。

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ワインに関する情報量がハンパないです。本場フランスでも評価されている作品です。


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もはやワイン漫画では“定番”の畑の話ももちろんあります。

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神の雫(1) (モーニングKC (1422))



ソムリエール
原作:城 アラキ 作画:松井勝法 監修:堀 賢一
集英社 ビジネスジャンプ→グランドジャンプ

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事故で両親を失った樹カナは謎の篤志家による援助で大学の醸造科を卒業しますが、東京のレストランで働くよう突然依頼されます。
レストランで働きはじめるカナのもとに難問や悩みを持った人々が訪れるわけですが、豊富なワインの知識とずば抜けた味覚・嗅覚でカナが問題解決していく、という流れです。


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主人公が銘柄はもちろん、ビンテージ(製造年)までピタリと当てるのはもはや“お約束”。


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こちらの作品も『神の雫』に負けず劣らずマニアックなワイン情報が。

この『ソムリエール』のように、主人公は一カ所に居て、そこに問題や悩みを抱えた人が訪れて、それを主人公が鮮やかに解決する、というのは次回ご紹介するカクテル漫画では定番の手法でもあるのですが、対して『神の雫』は割と主人公があっちこっち出掛けていきます。このあたりも対照的で両作品とも面白いです。

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ソムリエール 1 (ヤングジャンプコミックス BJ)


以上、飲み歩き系漫画とワイン漫画のご紹介でした。
次回はカクテル、日本酒、番外編です。






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